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SAS(睡眠時無呼吸症候群)外来
sleep apnea syndrome
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に無呼吸状態が繰り返される病気です。
Sleep Apnea Syndrome の頭文字をとって「 SAS(サス)」とも言われます。
十分な睡眠をとることができず日常生活に障害を引き起こす疾患です。
寝ている間の無呼吸に、私たちはなかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されています。
この病気が深刻なのは、寝ている間に生じる無呼吸が、起きているときの私たちの活動に様々な影響を及ぼすこと。
気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があるのです。
SASセルフチェック
あなたの健康状態からSASの可能性をチェックしてみましょう。
当てはまる質問の点数をすべて足してください。
合計が3.0点以上の方は 睡眠時無呼吸症候群 の可能性が高いです。
SASの原因と症状
その原因は脳にある場合(中枢性睡眠時無呼吸症候群:CSAS)と、空気の
通り道が喉のあたりで塞がってしまう場合(閉塞性睡眠時無呼吸症候群:OSAS)がありますが、ほとんどの人は後者が原因です。
肥満、加齢、喉の構造などが原因で、飲酒や喫煙、睡眠薬なども悪影響を与えると考えられています。
主な症状は、いびきをかく、寝汗をかく、夜中に何度もトイレに起きる、日中の眠気、疲労感、集中力の低下、頭痛などです。また、睡眠中に酸欠になることで、心臓や脳など全身の臓器に悪影響を与えるので、高血圧や心臓病、脳卒中、糖尿病といった病気にかかるリスクが高まります。
睡眠中1時間あたり何回呼吸が止まっているかを測定し、必要があればポリソムノグラフィーという脳波検査も組み合わせて睡眠時無呼吸症候群は診断されます。
OSAS(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)の治療法
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療には、【減量療法】【口腔内装置療法】【CPAP療法】【手術】などが検討されます。
肥満の方の場合は、減量療法が行われ食事と運動によって治療します。
口腔内装置療法は、睡眠中にマウスピースを着けて寝ることで気道を広げることができ、うまく調整することにより軽症~中等症であれば改善が見込めるとされています。
CPAP療法は、CPAP装置から気道に空気を送り込み続け、圧力をかけることで気道が塞がるのを防ぐ治療です。適応は限られますが、上気道疾患が存在する場合には、扁桃切除や上気道を広げる手術が行われることもあります。
またCPAP療法が使用困難な場合に、鼻腔通気を改善するための手術が行われる場合もあります。
なお、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の中には、睡眠中の体位に依存して症状が現れるものもあり、仰向けに眠っていると無呼吸が悪化するタイプを“体位依存性OSA”と呼ぶことがあります。体位依存性OSAは若くBMIの低い方に多く、重症度が低いという特徴があります。このような患者の場合、睡眠中の仰向けを防ぐ“体位療法”を行うことで症状の緩和が期待できます。
CPAP療法
CPAP(持続陽圧呼吸療法)の装置は、睡眠中にポンプからチューブを通して継続的に空気をマスクに送り込み、気道を確保します。
これによって、呼吸を正常に戻そうと覚醒を繰り返す必要がなくなり、より安らかな眠りが得られます。
CPAPは効果的で非侵襲的な治療法であり、良好な結果が得られるため、人気のある治療法です。
CPAP療法は、検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適用となります。その場合には、定期的な外来受診が必要になります。
外来時に主治医と相談しながら、より良いCPAP療法を継続することが重要です。そのためにも必ず外来にかかるようにしてください。